“現代の川屋(厠)”
渋谷区内公共トイレプロジェクト「THE TOKYO TOILET」の一つ、恵比寿公園内トイレのデザイン提案。
イメージしたのは、建築的なものから距離を置く、遊具やベンチや樹木のような公園に佇むオブジェクトとしての存在。
日本におけるトイレの起源は、川に直接用便する「川屋」(厠の語源)と呼ばれるもので、縄文時代早期に遡る。土で固められたもの、木材を結び付けて作ったものなど、極めてプリミティブで質素であった。そんな佇まいをイメージしながらコンクリートでできた壁を15枚いたずらに組み合わせ、トイレでありオブジェクトでもある“曖昧な領域”を構築。壁と壁の間を男性用/女性用/ユニバーサル・トイレという3つの空間への導入とするなど、人々が不思議な遊具と戯れるような、ユニークな関係性をデザインした。
THE TOKYO TOILET @ Ebisu Park: 1-19-1 Ebisu-nishi, Shibuya-ku, Tokyo